離れて暮らす父親や母親の孤独死に対する子どもの向き合い方
TRUST・CORPは一人暮らしの高齢者の親を持つ人達に親の孤独死についてどう考えているのか、具体的にどんな防止対策をしているのかアンケート調査しました。
Q. 親と会うためにかかる時間を教えて下さい。
8割以上は、親と会うための移動時間が片道3時間以内のところに住んでいました。
Q. 親との連絡頻度を教えて下さい。
85%以上は、1ヶ月に1回以上の頻度で、親と連絡を取っていました。
Q. 親の死を意識したことはありますか?
Q. 親の孤独死について考えたことはありますか?
◯「はい」を選んだ人の意見
<46歳女性>
二年前の冬に隣で暮らしていた82歳の男性が孤独死をし、二日間も発見されなかった悲しい現実を知っているからです。そして父親は八年前に脳梗塞を起こして、現在も右半身が若干不自由なので心配です。
<53歳女性>
誰もいない間に倒れたら可哀想なので一緒に住もうと言っても自分の家が良いと言い切ります。孤独死だけは嫌なので頻繁に行くように心がけているのと、見守りカメラを置いています。母は訪問サービスなどで人と関わるのを嫌がるのでそういうサービスは利用できません。
<43歳男性>
今は元気ですが、コロナ禍になってから会えていないので考えるようになりました。
◯「いいえ」を選んだ人の意見
<44歳男性>
大きな持病もなく、今の所元気に買い物や外出をしているので、心配していません。
<51歳女性>
親は近所付き合いが出来ているので、突然死の場合を除けば、孤独死や放置されることは無いと思っています。
<31歳女性>
近くに兄弟や親戚がたくさん住んでいるためです。ご近所の方とも毎日のようにあいさつをかわしたり、交流したりしているので孤独死になることは考えられません。
Q. 親の孤独死の対策を何かしていますか?
Q. 親の孤独死対策として以下で取り組んでいることを教えて下さい。
※複数選択可の質問です。
日常的に自分から連絡している:58.9%
定期的に自分で訪問している :47.5%
訪問サービス利用 :9.6%
自治体のサービス利用 :5.3%
スマホの見守りアプリ :3.2%
民間企業の見守りサービス :1.4%
カメラの安否確認サービス :1.4%
老人向け施設への入所 :1.4%
センサーを使った安否確認サービス:0.7%
自分から連絡したり、会いに行ったりなど、自分でできる対策に取り組んでいる人が多かったです。
親の孤独死対策に取り組んでいる人と取り組んでいない人の意見としては、以下のようなものがありました。
◯取り組んでいる人の意見
<36歳女性>
私が心配であることのほか、親本人からの要望もあり、アプリで見守りをしています。電気の利用料がリアルタイムで分かるので、2日動きがなかったら連絡を取ることになっています。
<45歳女性>
毎朝元気かどうかメールをし合うということを習慣にしています。朝「おはよう元気です」というメールが来るので、忘れていたり、連絡してこなかった日には電話をするようにしています。
<46歳男性>
若いころに頑張り、家族のために働き、母親の介護までしてきた立派な父親なので最後は看取ってあげたいと思っています。
<29歳男性>
訪問サービス利用していますが、元々は孤独死対策として導入したわけではなく、住んでいた所が火事に遭い、自分達では身の回りの事を面倒をみきれず、仕方無く導入しました。導入してからはサービス内容への満足感が想像以上に良かったので、そのまま今に至っておます。結果として、孤独死対策としてのニュアンスも含んでいる形です。
◯取り組んでいない人の意見
<47歳女性>
本人の性格上、たとえ自分の子どもであっても人からの干渉を好まないからです。今はまだ元気なので、親の意思を尊重しています。
<42歳女性>
親が携帯を持つのを嫌がり一切持とうとせず、インターネット環境もないところにいます。使い方が分からないからと新しいものに拒否反応を示すので取り組んでいません。
<46歳男性>
対策を取るお金が無いです。また、親子の関係性が悪いのに、下手に親に手出し・口出しすると、また関係性がよけいにこじれるかもしれないからです。
定期的な連絡や訪問を基本的な方法としつつも、親との物理的な距離や、兄弟の有無、親との関係性が人によって異なるため、対策の取り方や対策の必要性は、人によって異なることが分かりました。
対象者:23~59歳の社会人
人数:282人(男性83人、女性199人)
https://trustcorpkk.co.jp/archives/196