あなたの実家は物が多いですか?
長年祖父母や両親が暮らしている家の場合、断捨離や整理整頓に気を配っていないと物がたまりがちです。両親が高齢になってくると、「親が亡くなったあとの実家の片付けが大変そう」と心配になる方も多いのではないでしょうか。
今回、株式会社AlbaLinkが運営する訳あり物件買取プロは、実家がある男女500人を対象に「物が多い実家の片付け」についてアンケート調査を実施しました。
- 実家に物が多いと感じている人は76.0%
実家がある500人に「あなたの実家には物が多いですか」と聞いたところ、「とても多い」「まあ多い」と答えた人が合わせて76.0%にのぼりました。
実家には、祖父母や両親が長年住んでいることも多いですよね。長年住んでいると、どうしても物は増えやすくなります。
部屋数が多かったり収納スペースが広かったりすると、無理に捨てたり整理したりする必要性を感じないのかもしれません。
- 実家の物を片付けたい、親に片付けてほしいと思っている人は71.8%
次に「実家の物を片付けたい、または親に片付けてほしいと思うか」聞きました。
その結果、「とても思う」「やや思う」と答えた人が合わせて71.8%でした。実家に物が多いと感じている人のほとんどが、「片付けたい」「片付けてほしい」など、現状に不満を感じていることがわかりました。
一方で「あまり思わない」「全く思わない」という人も。そもそも物が少なければ、改めて片付ける必要はありませんね。
また実家に物が多くても、親がまだ元気で若いからなどの理由で「今は片付けなくてもいい」と考えている人もいるようです。
- 実家の物を片付けたい理由は「遺品整理が大変そうだから」
続いて、「実家の物を片付けたい」と回答した359人に片付けたい理由を聞いたところ、最も多かった回答は「遺品整理が大変そうだから(95人)」でした。祖父母や親が亡くなったあとのことを心配している人が多いとわかります。
一方で、3位「生活スペースが狭くなる(53人)」、4位「危険(38人)」、5位「不衛生」など、物が多いことによる生活への支障を懸念する声も目立ちました。
<1位 遺品整理が大変そうだから>
・親が亡くなった後に、自分が片付けをすることになるから(37歳 男性)
・残された人が処分するのは、精神的にも体力的にも大変辛いから(40歳 女性)
・親が亡くなった際に処分が大変になりそうだからです(57歳 男性)
実家に親の物がたまっており、「亡くなった後の処分が大変そう」と不安を抱えている人が多いとわかりました。自力で処分すると時間や体力がかかりますし、業者を呼ぶとお金もかかります。
また不要とはいえ、親が大切にしていた品や使っていた品を処分するのは、心苦しく感じることもあるでしょう。
親の死後に子どもが親のものを片付けるのは、「体力」「時間」「お金」「精神面」での負担が大きいため、「親自身が少しずつ実家を片付けていってほしい」と考えている人が多くなりました。
<2位 不要なものが多すぎるから>
・明らかに使っていないものがあって邪魔です(27歳 女性)
・今必要なものはともかく、昔の物を倉庫にしまってあるのが、ちょっと気になります。多分今後も使う予定はないものばかりなので(30歳 男性)
・断捨離好きなので、不要なものがあると捨てたくてモヤモヤする(54歳 女性)
明らかに使わないと思えるものをいつまでも置いてあることにイライラしてしまう人も。「断捨離好き」「ミニマリストを目指している」という人だと、より不要なものが目についてしまいそうです。
<3位 生活スペースが狭くなるから>
・広い家なのに物が溢れていて狭く感じるから(30歳 女性)
・壊れた物や不要になった物を捨てずに残してあるので、部屋がどんどん狭くなってきている(40歳 女性)
・廊下や部屋に物があふれかえっていて、訪ねて行っても座る場所に困る(60歳 男性)
物が多すぎて収納できず、廊下や部屋などの生活スペースが狭くなっているご家庭もあるようです。広い家だと、部屋がひとつまるごと物置状態というケースもありそうですね。
「物を処分して部屋を広く使ったら、もっと気持ちよく過ごせるのに」と感じる方も多いとわかりました。
<4位 危険だから>
・転倒などが心配だからです(35歳 男性)
・子どもを連れていくと危ないから(41歳 女性)
・親が高齢になり、足がおぼつかなくなってきて、物につまずいてよく転ぶので心配(53歳 女性)
災害時のことを心配している方もいれば、日常生活でも危険と考えている人もいました。とくに高齢だったり身体が思うように動かなかったりすると、物につまずいて転倒する可能性も高いです。
何にでも興味をもつ小さな子どもが、物に触ってケガをする可能性もあります。また「古い家なので、物の重みで床が抜けてケガをしそう」という声もありました。
<5位 不衛生だから>
・虫が発生するなど、家が汚れるため(27歳 男性)
・物がホコリをかぶっていて、風が通るとホコリが舞って不衛生だと思うため(30歳 女性)
・家具が多くて掃除しにくいから(43歳 女性)
物が多すぎると、部屋の隅々まで掃除しにくく、キレイな状態を保ちにくくなってしまいます。またホコリがたまりやすくなるため、気管支が弱い方にとっては辛いですし、「小さな子どもを実家に連れて帰りたくない」と感じる人もいそうです。
溜まっているものによっては、害虫の発生につながるかもしれませんね。不衛生な状態を防止すべく、片づけをしたいと考えている人もいました。
<6位 見た目が悪いから>
・洋服が多すぎてクローゼットに収まっておらず、見た目が汚い(24歳 女性)
・洋服があちこちにあって見た目にもよくない(49歳 男性)
・ごちゃごちゃしていて見苦しい(51歳 女性)
散らかっている状態を「汚い」と感じ、気分が落ち込んでしまう人も多いのではないでしょうか。見た目が良くないと、お客さんを呼びにくいと感じることもあるでしょう。
<7位 物を探すのに時間がかかるから>
・必要なものがなかなか見つけられない(23歳 女性)
・探し物に時間がかかっているところをよく見るので。物が減れば、探し物の時間もなくなると思うから(30歳 女性)
・いつも何か探しているので整頓してほしい(55歳 女性)
物が多くて整理整頓もされていないと、探し物が増えます。
「探し物にかかる時間が無駄」と感じ、片付けしたいと考えている人も多くなりました。「家の中で見つからなくて諦めて、新しいものを買った途端に見つかる」という体験談も寄せられています。
上記の場合には、「同じものがいくつもある」という状態になってしまい、また物が増えますね。
- 実家の物を片付けたいのに片付けない理由は「親が乗り気ではない」
最後に「実家の物を片付けたいのに片付けない理由」を聞きました。
1位になったのは「親が乗り気ではない(135人)」です。次ぐ2位は「時間がない(107人)」、3位「遠慮してしまう(35人)」、4位「物が多すぎる(21人)」と続きます。
上位にランクインした項目を見ると、「親や実家にいる家族との関係」「時間」「労力」などがハードルになりやすいとわかります。
<1位 親が乗り気ではない>
・思い出深いものも多いらしく、親が嫌がります(26歳 男性)
・親が嫌がるし、気乗りしないようです(42歳 女性)
・親が「これは私がお金を出して買ったものだ」と、片付けを極端に嫌がるため(50歳 女性)
単にやる気が出ないというだけではなく、片付けに反対して怒りだしてしまう親御さんもいるようです。物を捨てることに抵抗がある方や、「生前整理=死」を連想して不快な気持ちになる方も多いのでしょう。
<2位 時間がない>
・一緒に住んでいないので、実家に帰省するタイミングだけでは処理しきれない(30歳 女性)
・なかなか帰省しないし、帰省しても時間がない(43歳 男性)
・1日や2日では終わりそうにないので、時間が取れない(60歳 男性)
時間がない理由は「実家が遠くてあまり帰省しない」「短い帰省期間で片付けるのは無理」「仕事や子育てで忙しい」など。
物が多いほど片付けに時間がかかるため、まとまった時間がとれないと「取り掛かるのが難しい」と感じてしまいそうです。
<3位 遠慮してしまう>
・親の領域なので踏み込めません(39歳 女性)
・兄弟が同居しているので、あまり口出しできない(43歳 女性)
「親のものを無理やり片付けるのは気がひける」「実家を出た身で口を出しにくい」といった思いを抱いている人も多いようです。とくに実家に兄弟が残っていると、なかなか言い出しにくいですよね。
<4位 物が多すぎる>
・物が多すぎる(28歳 男性)
・やっと少しずつ片付け始めたが、物が多過ぎて重労働になるため、まったく進まない(35歳 女性)
・1日2日で終わるようなものではないので、作業を途中で止めたままにしておくわけにもいかず、結局始めることもできない(43歳 男性)
物が多すぎて、始める前に戦意を喪失してしまう人も多数。また少しずつ進めてはいるものの、なかなか作業が進んでいないという声もありました。
物が多すぎて協力者もおらず作業を進められない場合、業者に依頼するという方法もあります。
<5位 捨てていいか判断できない>
・本当に捨てていいものかがわからない(27歳 男性)
・取捨選択できないから(33歳 女性)
何でもかんでも捨ててしまうと、あとから親や兄弟に「捨てないでほしかった」と言われる可能性もあります。自分だけで片づけを進めたくても、捨てる捨てないの判断ができないために、作業が止まってしまう人も多いとわかります。
<6位 面倒>
・面倒くさいと感じ、「また今度来た時でいいや」と考えてしまいます(27歳 男性)
・私も親もめんどくさがりだからです(31歳 女性)
・面倒だから手が付かないのだと思います(51歳 男性)
面倒に感じる理由としては「片付けが苦手」「物がかなり多い」「家が広い」などがあるでしょう。「やりたい」「やらなくては」と思いつつ、面倒で後回しにしている人も多いとわかります。
ただ後回しにしている間に、物が増えてますます片付けにくくなる可能性もあります。
<7位 進め方がわからない>
・処分の方法や、どこに引き取ってもらえばいいのかがわからないから(28歳 女性)
・どこから手を付けたらいいか困るから(33歳 男性)
「何から始めたらいいかわからない」「不要品をどうやって処分したらいいかわからない」という声が寄せられています。
使えるものはリサイクルショップなどに売り、壊れているものは粗大ごみなどとして回収してもらうのが一般的な処分方法です。大型家具などは、自分でトラックや車を借りて地域の「粗大ごみ回収センター」や「環境センター」に持ち込む方法もあります。
また買取も行っている整理業者なら、実家の片づけと不要品の処分がワンストップでできます。
- まとめ
長年両親が暮らしている実家は、本人たちが気づかないうちに物をため込んでしまいがち。なかには収納スペースに物が収まりきらず、生活スペースを圧迫しているケースもあります。
物が多すぎると生前整理や遺品整理が大変なのはもちろん、日常生活でも「探し物が多い」「つまずいてケガをする危険がある」などのデメリットがあります。
片付けたいと思いつつ、「親が嫌がる」「物が多すぎてやる気が起きない」などの理由で、片づけを後回しにしている人も多数。しかし後回しにしているうちに介護が必要になったり、災害が起きてケガにつながる可能性も。
安全かつ快適な生活のため、できれば親御さんやご兄弟の協力も得て、少しずつ片づけを進めたいものですね。あまりに物が多い場合には、業者に依頼するのもひとつの方法です。
調査概要
調査対象:実家がある人
調査期間:2023年6月7日~9日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性360人/男性140人)
回答者の年代:10代 0.4%/20代 14.2%/30代 42.2%/40代 28.2%/50代 12.4%/60代 2.6%