100人に聞いた「遺品整理」で感じたギャップは何?

遺品整理で感じたギャップは何?

身内や近しい方が亡くなると必要になる遺品整理ですが、行政や銀行での手続きが必要なので負担が大きいと感じている方が多いのではないでしょうか。

遺品整理は近年話題にされることが多く、ドラマや映画で描かれることもあります。そのため、経験したことはなくてもなんとなくイメージはできるという人が多いのではないでしょうか?

しかし実際に遺品整理をしてみると「思っていたのと違う!」という声も聞かれます。

そこで林商会は、これまでに遺品整理を経験したことがある100名を対象に、実際に遺品整理をした際に想像していたこととの良いギャップ、悪いギャップのアンケート調査を実施しました。

・遺品整理をした故人との間柄は?

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(N=100名、単一回答。2022年01月11日~01月16日に実施したインターネット調査による)

誰の遺品整理をしたことがあるかという質問にはやはり血縁者が多くなっています。

結婚後に義両親の遺品整理をしたことがあるという人の意見では、実際の手続きは血縁者である配偶者や他の親戚が行なっていたことがほとんどでした。

そのため、あまり遺品整理についても詳しい事情を把握していないケースが多くなっていました。

また、稀なケースには兄弟姉妹の遺品整理をした人もいます。

・実際に遺品整理で経験した悪いギャップとは !?

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(N=100名、単一回答。2022年01月11日~01月16日に実施したインターネット調査による)

続いて実際に遺品整理をした際に感じた悪いギャップです。

最も多いのは親族間での関係性で、21%でした。

遺品整理は遺産の分配にも影響しますし、これは当然だと思った方も多いのではないでしょうか。

実際に寄せられた意見をご紹介します!

1位【親族間の関係性】

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・故人と不仲だった親族と親しかった親族の間で遺品の処分に関しての揉め事が起きた。親しかった親族は故人の遺品を保存しておきたかったが、不仲だった親族が勝手に処分してしまった。(30代女性)

・親子でも考え方が違ったので捨てる捨てないをかなり揉めました。もう自分が死ぬときはちゃんと準備しようと思えます。(40代女性)

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親族の間で意見が異なると確かに遺品整理の時間がかかりそうですね。

親族の人数が多いとさらに意見も分かれやすくなりますし、事前に遺品をどうするのかよく話し合う必要がありそうです…

2位【故人宅の清掃】

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・故人は真面目な性格の人間ではありましたが、とにかく捨てられない困った人間でもあることがわかるくらいに物が多く、掃除の面でかなり手こずりました。(30代男性)

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これは予想している方も多いかもしれませんが、故人宅の清掃はやはり苦労が多いようです。

故人宅の清掃は住んでいた場所を整理するだけでなく、売却や相続ができる状態にする方も多く、荷物の運搬などに時間がかかります。

物持ちがいい人は特に物を多く自宅に置いていることがあり、分別をする時間だけでもかなりかかってしまいます。

貴重品などがあっても、物が多いと見つけるのに時間がかかりますし、不用品は処分費用もかかるので、遺品整理前には人出、時間、費用に余裕を持っておくほうが良いかもしれませんね。

3位【遺品整理のスケジュール】

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・亡くなった当日からのスケジュールがドタバタ劇で、ネットである程度把握していた段取りのようには行かず、睡眠不足と疲労感満載のまま2週間以上、遺品整理し続けました。安置していた病院から葬儀手配、火葬手続き、年金や銀行、役場の手続きなど、流れとして少し安易に考えていたかもしれません。連日、時間に追われる日々でした。(40代女性)

・親父が死んだ際、当初は簡単に遺品整理が終わると思っていたのですが、実際は親父が銀行の通帳からハンコ、果ては金庫の鍵まで置き場所を皆に伝えず死んだので、金庫はグラインダーで壊して開けたり、口座に関して銀行を聞きまわったり大変でした。簡単に遺品整理が終わると思っていただけに、そこがすごいギャップを感じましたね。(50代男性)

・整理する荷物が多く、一人では無理なので、私の家族、兄弟、親戚、知人にお願いするための日程の調整が難しかったところです。(60代女性)

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遺品整理は手続きも多く、かなり忙しくなったという方が多いです。

特に貴重品などの場所や詳細がわからないと、探すところから始まるため本当に気を付けたいですね。

また、遺品整理の中でも家電類や大型の家具があると人出がなければ難しいことがあります。

人出を集めるにも親族間のスケジュール調整が上手くいかないというケースは多く、特に親族が遠方にしかいない場合は相当スケジュール調整に時間がかかった方もいました。

4位【特にない】

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・親戚関係のあらかたの人が集まって賑やかに整理しました。遺品で欲しいものがあれば早いもの順でもらって帰りました。(60代男性)

・父が亡くなりましたが、遺品整理や相続、各種手続きなど、遺族で協力してスムーズに進めることができましたので、特に問題は起こりませんでした。(30代男性)

・子供のいない小金持ちの叔父の遺品整理で、揉めるだろうということは予測していたので、ギャップというものはありませんでした。予想通りにゴタゴタし、人様のお金をあてにして少しでも多く毟り取ろうとする有象無象が沢山湧き、人間の汚さが見えました。(30代女性)

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特にないという意見ではスムーズに終わったためポジティブな意味でなかったケースと、事前に揉めることを予想していたためネガティブな意味でなかったケースに分かれていました。

スムーズに進められるケースは親族の関係性が良いところばかりでした。

亡くなってから以前とは印象が変わってしまった親戚がいるという意見もあり、いくら今の関係がよくても絶対に揉めないとは言い切れないところが怖いですね…

・実際に遺品整理で経験した良いギャップとは !?

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(N=100名、単一回答。2022年01月11日~01月16日に実施したインターネット調査による)

これは意外に思われるのではないでしょうか !?

悪いギャップで最も多かった「親族間での関係性」が良いギャップでも最も多くなっています。

では続いて実際に寄せられた意見をご紹介します!

1位【親族間での関係性】

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・なかなか連絡を頻繁に取る事もなくなってしまった遺族とも久しぶりに話す事ができた。昔の思い出話をする機会も減っていたのでうれしかった。(40代男性)

・遺品を整理するのは辛い気持ちばかりになると思っていたが、親が小さい頃に使っていた品物がでてきて、思い出話に花が咲き、家族の中で盛り上がった。(30代女性)

・整理は家族のみで行う予定だったにもかかわらず、故人と縁戚関係にあった方々から、有志で片付けを手伝いたいという申し出を受け、接客の分がかえって忙しく感じたりもしたが、皆さん、親身になってお手伝いくださった気持ちが嬉しかった。(50代女性)

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人が亡くなることを別れや不幸と言われますが、中には故人をきっかけに親戚とのつながりが生まれることがあります。

これまでの絆が深まることで、家族の絆を感じられるようになりますよね。

大切な人がいなくなることで寂しさや悲しさはありますが、人とのつながりをこれほど強く感じられるのも故人がくれた最期の贈り物といえるのではないでしょうか。

2位【特にない】

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・特にギャップを感じる事はなく、かかる費用や相続の手続きなど事前に調べていた事もあり思っていた感じで進みました。(40代男性)

・遺品整理で処分する物の片付けも大変でしたが、通帳の解約手続きや土地や家屋の相続手続きも何からどうしたらいいのか分からない事だらけで、遺品整理は本当に大変な労力が必要だし、自分達の物も片付けておかないと、子ども達が困るので、今できる事はしておかないといけないとは思いました。(50代女性)

・思ったよりも遺品の数が少なかったこと。ドラマなどで見る感じだと、たくさん物があってゆっくり整理するイメージだったが、私の場合はそこまで物が多くなく、こんなものかと思った。(30代女性)

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遺品整理で苦労をしたことであまり良いことがなかったと感じる人も多くいました。

遺品整理をしたことで同じ苦労を家族にさせないために、自分は終活をしておくのは確かに大切なことかもしれませんね。

家族への負担を少なくしておくことも、家族への思いやりといえるでしょう。

3位【金銭面】

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・不要な遺品を買い取り専門店に持って行ったところ思っていた以上の金額で売れましたので非常に満足しています。(40代男性)

・遺品整理をしている時に、友達に今、遺品整理の事を話したら友達のお店に置く家具を探しているので、話しを聞いていたらうちの家具を見たいと言ってくれ、実家まで見に来てくれました。そして、運賃込みで買取をしてくれました。本当にありがたかったです。(50代女性)

・売れるものが少ない中でも、いざ買取店やフリマアプリで売ってみると、そこそこな値段で売れたので満足している。(30代女性)

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故人が大切にしていた物の価値がわからなくても、ゴミとして捨ててしまうのは待ったほうがいいかもしれません。

もしかしたら意外な値段で売れることもあります。

反対に価値がないと言われてしまった方もいましたが、信頼できる業者に買取依頼をすることで正しい価値がわかりますよ。

4位【故人宅の清掃】

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・賃貸の部屋を引き払うため家族で全て掃除をしたが、どこも思いのほか綺麗で虫一匹出てくることがなかった。子供に迷惑をかけたくないという故人の気持ちを知り、とてもうれしかった。(50代女性)

・思いのほか自分のが知らないところで親が色々なものを買っているのを遺品整理で改めて趣味や思考を再確認できた。(50代男性)

・みんなが協力的で、男性たちが重い家具や家電の処分に名乗り出てくれた。母と自分に丸投げすると思っていたので嬉しかった。(30代女性)

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故人宅の清掃は思い出の品が出てきたり故人の生活を感じられたりします。

懐かしい気持ちになり、思い出話に花が咲きそうですね。

楽しい思い出を語ることも故人への弔いになりますし、久しぶりの家族との会話を楽しんだ方もおられるようです。

また、片付けが苦手だったはずの故人が自宅をきれいにしていたことで掃除の負担が少なかったことを挙げている方もいました。

・思わずため息!? 遺品整理のトラブル

遺品整理では驚くようなトラブルが発生することもあります。

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・これは良い意味なのか、悪い意味なのか微妙ですが、親父は最終的に愛人に貢ぎまくって死んだので、聞きまわった銀行や壊した金庫にも遺産はほぼ0で、それによって相続等での問題もありませんでした。本当に味気ないほど何もなく、築50年のボロボロの実家のみ残して死んでしまいましたね。皆が言うような相続トラブルが無さ過ぎるのが“良い意味で”?でのギャップでした。(50代男性)

・父の死後に地方の役所から電話があり私達の知らない兄弟がいたことを知った。認知症にかかっており後見人の依頼であったが、あったこともない人物の世話は出来ないと親戚中が反対。一度はその申し出を断るも数か月後に無くなったと連絡が後見人の弁護士から電話があり、相続する遺産が600万程あると連絡があった。そうしたら親戚中が目の色を変えて相続すると言い出した。後見人の依頼の時は知ったことではないと息巻いていた親戚はどこに行ったのやらと思った。結局相続する流れになったが、金のことになると人間の本性が見られる。親戚と言えど汚い人間だなと思った出来事だ。(40代男性)

・生前に解決していたと思っていた問題が全く解決しておらず、勝手に親族が土地の名義変更や貯金を使い果たしていました。また、その親族が法律の専門家でもあったので全く話し合いにならずに訴訟に発展し、解決まで2年以上掛かりました。(30代男性)

・兄を亡くした時の話です。独身だったので保険料の受取人は私名義で入院の時も手続き等任されており亡くなる前も口頭ですが父親には100万円くらい渡せば十分だと言われてたので渡した所、半分よこせと言われ揉めました。(40代女性)

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お金が絡むと人が変わる、なんてよく耳にしますが、不幸の直後にそのような親族の姿を目の当たりにするとかなりショックですよね…

それぞれ事情があるのかもしれませんが、故人を悼む気持ちは忘れないでいただきたいものです。

・思わず涙! 遺品整理での感動

遺品整理は辛いことだけではないということは良いギャップでも紹介しましたが、特に感動的なものについてはこちらでご紹介します。

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・本人の仕事の記録が山のようにありました。言葉は少ない人なのですが、毎日の日誌をつけていて、時折、家族の事にも触れていました。全くお金にならない紙ゴミですが、すぐに処分できずにいます。(悪い意味ではなく、心が温かくなります)また仕事で使っていた脚立や道具類を、もう処分かと思っていましたが、知り合いが引き取ってくれた事が嬉しかったです。声をかけてみる事は大切だと思いました。(50代女性)

・両親が亡くなった後、実家を引継くことになった。大量の遺品があり、私達夫婦の荷物を合わせるととてもではないが入らない。箪笥や押し入れにあった遺品はほぼ、不用品であり、捨てることに抵抗はなかったのだが、洋服などはどうしても捨てられず、未だに家にある。また、子供の頃に書いた絵や写真、賞状などきれいに保管されていたものを見た時は改めて号泣。親の愛情を改めて実感したできごとであった。(40代男性)

・子供たちも一緒に整理した。傷んでいるとはいえ、時代ものが次々と出てくる度に感動していた。改めて、子どもたちなりに、ご先祖様の遺品を通して自分のルーツや、ご先祖様への思いも強く感じていた。お金では買えない大切な教育の場となり、良い意味で想定外だった。(50代女性)

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遺品整理の時間は故人への思いを馳せる時間でもあります。

しかし遺品整理にいくらでも時間をかけることはできませんよね。

遺品整理をする際は専門業者に依頼することで負担を軽減させることができます。

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