生前整理で最も苦労したのは「断捨離」だった?

生前整理とは、生きているうちに身の回りの物や財産の整理をしておくことです。自分のためだけでなく、大切な家族や親戚の負担を減らすために行う作業とも言えます。

このように終活の一環として多くの方に知られる「生前整理」ですが、実際に生前整理を行なったことがある方はどのくらいいるのでしょうか?

また、生前整理には断捨離やデジタル遺品の整理、遺言書の作成など…さまざまな作業がありますが、それぞれ苦労する点はあるのでしょうか?

そこで、終活瓦版を運営する林商会では、40代以上の男女300名を対象に生前整理についてのアンケート調査を実施しました。

約60%の人は生前整理をしたことがある!

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(N=300名、単一回答。2021年12月06日~12月14日に実施したインターネット調査による)

ある:177名

ない:123名

40代以上の男女300名に「生前整理をしたことがあるか」質問したところ、59%の人が「ある」と回答。

意外にも、約6割の方が生前整理をしたことがあるようです。

最近では「死後のために」という理由だけでなく、「よりよい暮らしを送りたい」という理由から生前整理を始める方が増えています。

さらに、新型コロナウイルスの影響で”終活”を意識し始めた方も少なくないでしょう。

そういった要因から、約6割の方が生前整理を経験していると考えられます。

では、生前整理をしたことがある方は、具体的に何を行なったのでしょうか?

生前整理では「断捨離・物の整理」を行う人が半数以上!?

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(N=300名、複数回答。2021年12月06日~12月14日に実施したインターネット調査による)

断捨離・物の整理:150名

デジタル遺品の整理:45名

エンディングノートの作成:33名

遺言書の作成:25名

財産目録の作成:18名

その他:16名

生前整理の具体的な内容を調査した結果、最も多かった回答は「断捨離・物の整理」、続いて「デジタル遺品の整理」でした。

次に多かったのは「エンディングノートの作成」、「遺言書の作成」という結果に。

生前整理では、「遺言書の作成」よりも「エンディングノートの作成」を行う方のほうが多いようです。

エンディングノートは市販で安く購入でき、書き方に決まりもないため自由に作成できます。

一方で、遺言書は民法上で定められた方式に従って書く必要があるため、弁護士などに相談しながら作成する方も少なくありません。

このような作成の手軽さから、遺言書よりもエンディングノートを作成する方が多いと考えられます。

生前整理は「自分だけで進めた」人がほとんど!

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(N=300名、複数回答。2021年12月06日~12月14日に実施したインターネット調査による)

自分だけで進めた:157名

家族・友人・知人などに手伝ってもらった:21名

専門家や業者に依頼した:5名

その他:1名

生前整理を行なった方に「どのように進めたのか」を調査した結果、なんと85%の方が「自分だけで進めた」と回答。

「家族・友人・知人などに手伝ってもらった」方は11%、「専門家や業者に依頼した」方はたったの3%でした。

ほとんどの方が自分1人で生前整理を行なったようです。

では、生前整理を進めていく中で特に困ったことや苦労したことを見ていきましょう。

【自分だけで進めた】

①「物がなかなか捨てられなかった」

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・いざ断捨離となると、なかなか捨てられずに時間を無駄にした。生前整理しようと思っても、心のどこかで思い切れていない部分があるのだと思う。(40代女性)

・思い出に浸ってしまって結局ものが捨てられなくなってしまうこと(50代女性)

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生前整理における断捨離では、写真やアルバム、思い出の品なども整理しておく必要があります。

そのため、「捨てようと思っていたのに、思い出が蘇ってなかなか捨てられない」という方が多く見られました。

また、そもそも断捨離が苦手な方や「捨てるのがもったいない」と感じてしまう方にとっても、断捨離は特に苦労したようです。

②「デジタルデータが多く、パスワードやIDがわからない」

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・パスワードがわからなかったり、会員登録したサイトを忘れているので、退会作業が大変でした。ダイレクトメールを止めてもらうための電話もストレスでした。デジタルデータが膨大すぎて、途方に暮れています。(40代女性)

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上記は、「デジタルデータを把握しきれず、パスワードがわからなかった」というケース。

IDやパスワードがわからない場合、そのサイトやアプリに問い合わせる必要があるため、デジタルデータが多いとかなりの時間や手間がかかります。

特に、一度しか使っていないサイトやしばらくログインしていなかったSNSなどの整理に困ったという方が多く見られました。

③「遺言書の書き方がわからなかった」

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・パソコンで遺言書を作り始めたものの、何をどう書いていけばいいのか、全くわかりませんでした。財産分与の話しか、書けなかったです。(40代男性)

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上記のように、遺言書の書き方がわからず困ってしまった方が複数見られました。

遺言書には決まった書き方があるため、自分の意思をつづるだけでは法的効力を持ちません。

そのため、「財産分与のように複雑なものは弁護士に依頼した」という方も見られました。

【家族・友人・知人などに手伝ってもらった】

「意見がまとまらない」

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・家族や親族で生前整理をしたので、みんなの意見が中々まとまらず整理がスムーズに進みませんでした。(40代男性)

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生前整理を自分1人で行うには、かなりの時間と労力がかかります。

そのため、周りの方に協力してもらいながら生前整理を進める方も少なくありません。

しかし、上記は意見がぶつかってしまい、生前整理がスムーズに進まなかったそうです。

生前整理を進めるには、自分の意思だけでなく家族や身近な方の意見も確認しておく必要があります。

上記のように意見がまとまらなければ、必要以上の時間がかかってしまうでしょう。

【専門家や業者に依頼した】

「業者選びに失敗した」

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・業者さんにある程度やっていただくつもりで、お願いしたはずが… たまたま空いていた別の小部屋に、次々と荷物を(埃だらけのまま)運んで来て、「は~い棄てるのとそうでない物分けといて下さ~い」って、ドン!ドン!と置いて行かれて、もう馬車馬の如く、埃払って・チラ見して・別の袋にポイ!の、ひたすら繰返しで… もの凄く疲れました。。で、結局 その小部屋は、未だに残した物で埋まってます。要は、物を移動して元々の部屋を多少大掃除した…で、終ってしまったみたいです。続きをやる時は、業者の選択と 整理手順の流れを良く考える必要が有ると思いました。(50代女性)

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上記は業者選びに失敗し、結局あまり進まなかったというケース。

生前整理業者や不用品回収業者の中には、このように依頼者の気持ちに寄り添わず、自分勝手に整理や回収を行う悪徳業者も存在します。

業者に依頼する場合には、ホームページの確認はもちろん、見積もりや相談をした際に「納得できる値段かどうか」「スタッフの対応は丁寧か」などは必ず確認しておきましょう。

・約8割の人が今後生前整理を行う予定!?

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(N=300名、単一回答。2021年12月06日~12月14日に実施したインターネット調査による)

はい:97名

いいえ:26名

次に、「生前整理をしたことがない」と回答した約40%の方に対して、「今後生前整理を行う予定か」を質問したところ、約80%の方が「はい」と回答しました。

「はい」と回答した方の中で、最も多く見られたのは以下のような理由。

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・後に残された人が困らないように、生前整理はしておきたいと思います。(50代女性)

・家族や親戚に掛かる負担を出来る限り少なくしておきたいからです。(40代女性)

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「大切な人が困らないように生前整理はしておきたい」と考えている方が多く見られました。

ほとんどの方が、生前整理を行うことに対して前向きな意見を持っていました。

一方で、「いいえ」と回答した方の理由として最も多かったのは、以下のような回答。

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・まだ必要ないと感じています。恐らく60才くらいから準備しようと考えています(40代男性)

・まだ年齢的にも、また子どもが小さいため、そこまで考えられないためです。(40代女性)

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「いいえ」と回答した方のほとんどが、40~50代の方でした。

近年では、「人生100年時代」と言われるほど長生きする方が多いため、「40~50代が生前整理をするのはまだ早い」と考えている方が多いようです。

しかし、生前整理のタイミングに早いも遅いもありません。

病気の心配がなく、健康的な生活を送っていたとしても、突然事故などに巻き込まれてしまう可能性もあります。

そのため、生前整理は元気なうちに行なっておくのがよいでしょう。

「生前整理がなかなか進まない」「何から始めればいいかわからない」という方は、専門家に相談するのがおすすめです。

コーポレートサイト:https://hayashi-grp.com/

調査期間:2021年12月06日~12月14日

アンケート回答人数:300名

アンケート対象者:40代以上の男女

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