遺品整理は自分たちで行う?それとも業者に頼る?

思い出の詰まった“遺品整理”の段取りはできている?

世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。

日本国内においても、緊急事態宣言の発令を全都道府県に拡大するなど、その影響は計り知れないものとなっています。

この新型コロナウイルス感染症は、高齢者が感染すると重症化する傾向が見られており、残念ながら亡くなるという事例も相次いで報告されています。

国内での感染者数も、4月18日には遂に10,000人を超え、4月29日現在その数は13,895人に上っており、また、亡くなられた方も、国内で感染した方が413人に上っています。

そして、非常に悲しいことですが、新型コロナウイルス感染症などの感染症によって亡くなった方は、感染拡大のリスクを避けるため、遺族が対面して最後のお別れをすることすら叶わずに荼毘(だび)に付されます。

遺族にとっては非常に辛く、また、非常に悔しいですよね。

そして、荼毘(だび)に付した後に待っているのが、故人の「遺品整理」です。

ですが、突然訪れたお別れの後に遺品整理を…と思っても、何から始めたらいいか分からない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回、GoodServiceは、全国40歳以上の男女を対象に「遺品整理」に関する調査を実施しました。

最愛の親御さんとの突然の別れも“対岸の火事”ではない今こそ、遺品整理について考えるきっかけと言えるかもしれません。

“遺品整理”を何から始めればいいか分からない人は多い

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まずは“遺品整理”の段取りについて伺っていきましょう。

「“遺品整理”はまず何から始めようと考えていますか?」と質問したところ、なんと最も多かったのが『何から始めたらいいか分からない(30.2%)』という回答となり、遺品整理を始めようにも、何から始めればいいか分からない方が多いという現実が浮き彫りとなりました。

以降、『貴重品の整理(23.2%)』『残すものと処分するものの仕分け(22.5%)』『ごみの分別・処分(10.4%)』『不動産などの手続き(8.4%)』『形見分けの選別(3.2%)』『仏壇など祭祀財産の処理(1.1%)』と続きました。

段取りを決めている方に、具体的な遺品整理の仕方を聞いてみました。

【貴重品の整理】

・先祖代々から伝承されているものなどから順番に考えています(40代/男性/広島県)

・貴重品だけまとめて、あとは業者に頼んで廃棄(50代/男性/東京都)

・金融関係を整理し、高額そうなものを片付けてから細々したものを処分する(50代/女性/京都府)

【残すものと処分するものの仕分け】

・ほとんどのものを捨てることになると思う。残すものはごく少量にしたい(40代/女性/愛知県)

・遺産となりそうなものと単なる形見分けを区別し、誰に何を残すか分ける(60代/女性/神奈川県)

・不要な衣類の処分、ID・パスワードの記録、金融口座・不動産・保険・クレカの記録(50代/男性/佐賀県)

【ごみの分別・処分】

・あらかじめ生前整理しておく(40代/女性/神奈川県)

・廃棄物を捨てた後、有価物を売り払い、最後に不動産を売却する(40代/男性/岐阜県)

【不動産などの手続き】

・家や土地などの不動産の整理(40代/女性/長野県)

・身の回り品から。不動産は専門家にお願いする(50代/女性/静岡県)

【形見分けの選別】

・思い出の深い物から残す(40代/女性/新潟県)

・生前贈与(40代/女性/東京都)

【仏壇など祭祀財産の処理】

・業者に頼む(40代/男性/大阪府)

・少しずつ一週間ごとに整理し処分する(60代/女性/鹿児島県)

祭祀財産の扱いに困る人は多い?他に○○の処理も…

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ご実家に仏壇や位牌などの、いわゆる“祭祀財産”があるという方も多いと思います。

では、そういった“祭祀財産”はどのように処理しようと思っているのでしょう。

「仏壇や位牌などの“祭祀財産”はどうしようと考えていますか?」と質問したところ、こちらも最も多かったのが、『どうすればいいか分からない(35.8%)』という回答でした。

“遺品整理”自体、何から始めればいいか分からない、ましてや“祭祀財産”なんてそれ以上にどうすればいいか分からないというのが正直な気持ちなのかもしれません。

以降、『そのまま実家に残す(27.8%)』『お寺やお坊さんに法要してもらい処分する(16.7%)』『自宅に持ってくる(13.6%)』『他の親族に引き取ってもらう(6.1%)』と続きました。

また、“祭祀財産”以外に処分に困る遺産があるか聞いたところ、

・セカンドハウス(40代/男性/茨城県)

・価値が分からない保管品(40代/男性/京都府)

・プライバシーに関するもの(40代/男性/和歌山県)

・山林、田畑(50代/女性/京都府)

などの回答が寄せられました。

全て自分たちで行う?それとも業者に頼る?

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いつかは訪れる“遺品整理”の機会ですが、その際はご自身やご家族で行うのでしょうか。

それとも、業者に依頼して行うのでしょうか。

そこで、「“遺品整理”はご自身やご家族・親族で行いますか?」と質問したところ、

『数ヶ月単位の時間をかけてでも全て自分たちで行う(47.6%)』『自分たちで行いながら処分のみ業者に手伝ってもらう(43.0%)』『費用がかかってもいいから全て業者に依頼する(9.4%)』という結果になりました。

遺品整理を行っていけば、当然不用品も出てくるでしょう。

『数ヶ月単位の時間をかけてでも全て自分たちで行う』という回答が最も多くなりましたが、なぜ、時間をかけてでも全てご自身やご家族で遺品整理をしたいのでしょうか。

その理由を聞いたところ、

・家族の思い出が詰まった物ばかりなので(40代/女性/新潟県)

・業者に頼むとプライバシー的な物が守れないから(40代/男性/和歌山県)

・やはり、金銭的理由が大きいです。特にここ数年でとても収入が減ったので…(40代/女性/福岡県)

・要るものと要らないものは、じっくりと選抜したいから(50代/女性/兵庫県)

などの回答が寄せられました。

大切な親御さんとの思い出に浸りながら、じっくりと遺品整理を行いたいという方が多いようです。

その一方で、費用や故人のプライバシーの面が懸念となり、業者への依頼に消極的な方も多いことが伺えます。

また、『費用がかかってもいいから全て業者に依頼する』と回答した方も10%弱いらっしゃいました。

その理由を聞いたところ、

・何をすれば良いか分からないため(40代/男性/東京都)

・時間がないし、自分でやるとあれこれ迷って進まなそう(40代/女性/北海道)

・興味ないので自分は関わる予定なし(40代/男性/神奈川県)

・遠方に住んでいる為、何度も行き来したり、長期間滞在する事が不可能なため(50代/女性/埼玉県)

などの回答が寄せられました。

親御さんと別居している場合、遺品整理をする時間にも限りがあるでしょう。

その上、何から始めればいいか分からないという方も多い遺品整理ですから、プロに依頼するほうが確実という考えにも納得できます。

 

新型コロナの影響で離れて暮らす親が心配…

冒頭でも触れましたが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大は世界中に多大なる影響を及ぼしており、残念ながら亡くなられる方もいらっしゃいます。

親御さんと別居している方の中には、離れて暮らす親御さんのことが心配になったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、親御さんの安否が心配になりましたか?」と質問したところ、6割の方が『はい(60.2%)』と回答しました。

普段あまり顔を合わせる機会の少ない親御さんのことを心配する方は、やはり多いようです。

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ここ数年、“終活”の一環として“生前整理”を行う方が増加しています。

“生前整理”とは、生きているうちから自身の死後のことを考えて、身辺や財産などを前もって整理することを指します。

マスコミなどの報道でご存知かと思いますが、新型コロナウイルスなどの感染症で亡くなられた場合、残された遺族は最後のお別れも言えず、遺体が荼毘(だび)に付され、遺骨となるまで再会が許されません。

不本意でしょうが、感染拡大のリスクを避けるためにはそうせざるを得ないのです。

悔しそうな遺族の方のニュース映像を見て、今回の新型コロナウイルスの感染拡大が、“生前整理”や“遺品整理”について親御さんと一緒に考えるきっかけとなった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、“生前整理”や“遺品整理”について親御さんと話し合いたいと思いますか?」と質問したところ、2割以上の方が『はい(22.6%)』と回答しました。

やはり、“生前整理”や“遺品整理”について考えるきっかけとなった方も少なくないようです。

話し合いたい内容を具体的に聞いたところ、

・依頼を手紙で書いていただきたいとお願いしたいです(40代/女性/東京都)

・母親は衣装持ちなので、洋服について話し合いたいです(40代/女性/福岡県)

・金融資産状況の把握(40代/男性/埼玉県)

・どういった私財があるか?どう整理して欲しいか?(50代/男性/東京都)

・母自身は父の墓を処分してお寺に永代供養するよう考えているようなので、母の気持ちも汲み取りながら話し合いたいと思ってます(60代/女性/岡山県)

などの回答が寄せられました。

親御さんの意向を尊重したいという、深い愛情が伝わってきます。

“遺品整理”や“生前整理”について親御さんと話し合いませんか?

今回の調査で、遺品整理に関するみなさんの考えや不安点が分かりました。

“遺品整理”を何から始めたらいいか全く分からないという方も多いようです。

最愛の人の遺品ですから、決して後悔することのない遺品整理を行いたいですよね。

また、遺品整理に対する考え方もさまざまあるようです。

思い入れの強い故人の遺品は自分たちで整理したいというお気持ち、何をしたらいいか分からないため業者に全てお任せしたいというお気持ち、そのどちらも理解できます。

とはいえ、自分たちで行うにも、仏壇や価値が分からないものの扱いに困るという方も多いようです。

業者に依頼することは何も“丸投げ”だけではないので、ご自身やご家族で遺品整理をとお考えの方も、業者に手伝ってもらえば時間もお金もかからずに納得のいく遺品整理ができるでしょう。

今回の新型コロナウイルス感染症のように、誰も予想だにしない形で突然のお別れが来てしまう可能性もあります。

親御さんと別居している方は、今のうちから“遺品整理”について、そして可能であれば“生前整理”についても、しっかり話し合っておくことが大変重要と言えるでしょう。

調査概要:「遺品整理」に関する調査

【調査日】2020年4月22日(水)

【調査方法】インターネット調査

【調査人数】1,105人

【調査対象】全国40歳以上の男女

【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

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