終活における生前整理の役割とは?元気なうちに『身辺整理』をしておくべきと考える人は8割

「終活」という言葉が一般的になったのは、2010年の新語・流行語大賞にノミネートされた頃からだ。その後、専門団体の発足や関連書籍の出版などで一気に広まった背景がある。

現代の日本は少子高齢化が急速に進み、子どもが1人の家庭や子供がいない家庭、未婚者が珍しくない現代において、次世代へ大きな負担をかけられないといった機運が高まり、社会現象として終活をされる方が増えているようだ。

終活に関わる行為として遺言書の作成や、葬儀のとりまとめ、財産分与や生前整理など様々なことがあるが、エコリングは生前整理にスポットを当てて調査した。

元気なうちに『身辺整理』をしておくべきと考える人は8割近く

まず、身辺の整理をする適切な時期はいつだと思いますか?という質問をしたところ、「元気なうちに」と回答したのは全体の77.35%に上り、「葬儀後」という回答は21.23%に留まった。

万が一のことがあってからではなく、自分自身が元気に動けるうちから身の回りのものを整理整頓しておきたいと考える方が圧倒的に多いことが分かった。今は「生前整理なんてまだ早い!歳をとってからでも間に合う!」と思っていても、いつの間にか体力が落ち、もっと早くから片付けておけばよかったと後悔しても、体が思うように動かなくなっているケースが多くある。

また、物が溢れていると万が一の時にバリアフリー工事をしにくくなってしまったり、本人以外が行うことで整理整頓に時間がかかったりとデメリットが多い。

元気なうちに必要なものだけにしておいたり、どうしても残しておきたい物がある場合には何がどこにあるのかを整理して分かりやすく整理しておくことは、自分の残りの人生を豊かにするだけでなく、家族のためにもなるのだ。

万が一のことがあった時は、不用品を売却し、換金してほしいと考える人が大多数

遺品整理については、生前に趣味のものを収集していた場合本人にとってはひとつの財産であり、自身に万が一のことがあった場合、捨てずに売却して少しでもお金に替えて使ってほしいといった回答が多くあった。

上記の調査では8割近くの方が残された方の負担を少しでも軽くできるように考えている。では、遺品整理をしたことがある方はどう思っているのか?

一方で、”実際遺品整理をしたことがある人”は、「買取業者に頼むという選択肢すらなかった」という回答が約8割

こちらは図2のデータとは真逆で、約8割の方が買取り業者には依頼せずとの結果が出た。また、遺品整理をする際に大変だったことは何かといった質問は下記のような結果となる。

遺品の中には本人以外価値の分からないものや、大量の書籍、処分費用がかかるものなど様々だ。自分ではない他人の所有物をお金に替えるといった行為は、本人が望んでいようが後ろめたく感じてしまうこともあるようだ。

このように、自分の死後の所有物の処分方法に関しては残された方に一任している方が多いが、それをしっかりと生前に共有、整理しておかなければ不要な気苦労や負担を強いる結果になりかねない結果となった。

■終活における生前整理の役割

終活は一般的なものとして現代に普及しているが、目的としては自分自身を見つめなおし、自分らしく死を迎えるということのほかに、残された方の負担を軽減するという目的もある。

そのため、身辺の整理をする際にはできるだけ元気な内に、そして残される方と一緒に生きた証をどうするかを共有することこそ重要なのではないだろうか。

【調査概要】『遺品整理』に関する意識調査

【調査日】2018年7月27日(金)~2018年7月28日(土)

【調査方法】インターネット調査

【調査人数】1,129人

【調査対象】全国40~50代の男女

【モニター提供先】ゼネラルリサーチ

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